犬の体は汚れない? 汚れる?
犬は舌を出して呼吸することで体温調整を行う動物です。皮膚に汗腺はなく、人間のように汗で汚れるということがありません。犬は汗臭い動物ではないのです。
とはいえ、犬の毛は常に外界に触れています。外の世界はチリやホコリで汚れ、ダニやシラミのみならず様々な寄生虫や病原菌が存在していますから、これではたとえ犬自身が清潔でも汚れることは免れません。
犬自身のグルーミングによる身繕い限度があります。被毛を清潔に保ち、ノミやダニ、バクテリアなどを繁殖させないためにも、1月に1~2回ほどの頻度で定期的にシャンプーをしてあげる必要があるでしょう。あまり頻繁に行うと必要な皮脂まで流してしまうので、やり過ぎには注意が必要です。

ただし、1つ大事な前提があります。一般的に犬は水を嫌う動物ではありませんが、社会化期に水に慣れていないと大人になってからも受け付けないということがままあります。いざシャンプーをしようという気になっても、犬が水を怖がるようでは上手くいきません。幼少期のしつけは大事に行いましょう。
シャンプーのために用意するもの
- 犬用シャンプー、犬用リンス
- タオル、ドライヤー
- ゴムマット
シャンプーやリンスは人間用のものを使ってはいけません。たとえ皮膚に優しいことを強調していようと、人間の肌に合わせたシャンプーは犬には刺激が強すぎるので、必ず犬用のものを使ってください。その際も、安価なノミ取り用シャンプー、低アレルギー性のシャンプー、低刺激性のシャンプーなど様々なものがありますので、犬の皮膚の強さも考慮して選びます。獣医師の助言を仰ぐのも良いでしょう。
タオルとドライヤーはシャンプーに必須なものです。犬は体温調節が苦手な動物ですから、シャンプーの後に毛を湿ったままにしておくと風邪を引いてしまう恐れがあります。それに被毛を生乾きの状態にしておくと、生乾きの洗濯を放置するのと同じようなことになります。臭いますし、カビや細菌が繁殖する格好の下地になります。
ゴムマットは犬がお風呂場で足を滑らさないためのものです。怪我を防ぐためにも用意することをおすすめします。他の道具としては、毛を掻き分けるためのコームやブラシがあれば十分といったところでしょうか。
次のLessonでは、シャンプーの手順を解説していきます。